■ こんなことないですか?
暖気を続てけも、ちっとも水温が上がらなくなりました。
ただし、走行中も水温メーターは下がりっぱなしなので、オーバーヒートの心配ないと判断し、走行してしまっています。
これは水温計がイカれているのでしょうか?
■ 水まわりに注意!がBMWの合言葉
オーバークールを防ぎ、適温になってから水を流通させる仕組みの中核をなすパーツがサーモスタットです。
突然の水温上昇や、水温がなかなか下がらないといったトラブルでラジエターもウォーターポンプもベルトも無事というときの原因は、このパーツである可能性が高いです。
■ ポイント
バイメタルを使い、適温になるまではラジエーターに冷却水を流さないようにするパーツがサーモスタット。
これが故障して開きっぱなし、もしくは閉じっぱなしになると水温が適温に保てなくなってしまいます。
定期的にチェックして壊れる前に交換したい!
■ 症状のあれこれ
いくら国産車よりも標準水温が高めなBMWとはいえ、規定の範囲を超えていまえば、待っているのは「オーバーヒート」という嫌な響きのトラブルです。
6気筒の例をとると、鋳鉄ブロックで85℃、アルミブロックで92℃がサーモスタットが開かない場合、オーバーヒートが起こります。
もちろん、2〜3℃のずれならば実走行上は問題ありませんが、まったく開かないとなると話は別です。
クーラントの濃度が異常に濃かったりすると、各部に目詰まりを起こすか可能性がありますが、サーモスタットの「固着」というトラブルも起きがちなので、定期的にチェックして、壊れる前に交換するように心がけるようにしましょう。
なお、サーモスタットが早めに開いてしまうとか閉じないという場合、暖機に時間がかかるものです。ある程度エンジンが温まれば走行は可能です。
■ 対策と予防
BMWのエンジンは「ちゃんと暖機運転をしたほうがいい」と言われます。
もちろん、どのエンジンでも同じことが言えるのですが、とくにBMWでは暖機をしないとエンジンのまわりが悪くなり、カブリ気味になりやすいです。
だから、暖機運転は励行してもらいたいところですが、普段から暖機運転をしっかりやるクセをつけておくと、サーモスタットが故障したときにも発見しやすいです。
いつもと水温上昇のパターンが違っていれば、すぐにトラブルと気づくことが出来ます。
駐車場の状況もあるでしょうが、暖機運転は必ずやるようにしてください。
■ 概算費用
・サーモスタット ¥5,000〜
・工賃 ¥10,000〜